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継続が難しい家計簿
家計簿・・なかなか継続することが難しくないでしょうか?最近はスマホで記録することもできますが、毎日続けるのはなかなか難しいですね。私自身、家計簿自体はつけていません。ではどうしているか?
できる限り簡素化するため、カード払いを中心にしています。カード利用明細はインターネットから取得できるため、エクセルで集計を行い、食費、電話代、水道光熱費、交際費、レジャー費等に分類します。これを毎月並べて推移をみることで、使い過ぎなどをチェックするようにしています。
簡単でないと続かない・・・仕組みづくりができれば継続できる!
毎日領収書を入力し、細かく分類するほうが、より詳細なデータが取れます。しかし、この作業を継続するのは非常に難しいと思います。最近ではスマホで領収書の写真をとれば金額等が自動で読み込めるアプリなどもあります(ただ、現状ではそれほど手間が軽減されるとは思いません)。
現金中心であれば、極力領収書やレシートを集めておき、とりあえず費目ごとの封筒(交通費、交際費、食費など)を用意し保管しておきます。1週間分たまったら、エクセルないし家計簿アプリに入力していけば、それほど手間にはならないと思います。
こうして記録をしっかりとることで、過去の振り返りが可能となり、結果、家計の節約方法が見えてきます。
粉飾決算その2(売上の架空計上)
また粉飾決算の続きです(※決して粉飾決算をおすすめしているわけではありませんので、誤解ないようお願いします)。
前回、典型的な手法としての在庫の過大計上をご紹介しましたが、今回は「架空売り上げの計上」です。たまに新聞でみかける循環取引も同じ範疇ですが少し複雑なので、単純な架空売り上げをご紹介します。
簡単に実行可能だけれど・・・
在庫の架空計上も仕訳一本で実行可能ですが、売上の架空計上も同じです。
売掛金 100 / 売上高 100
の仕訳を一本追加するだけです。実に簡単です。しかし、ここに複式簿記の罠が潜んでいるのです。
在庫の場合は、期末在庫が自動的に翌期首へ繰り越しされるとご紹介しましたが、架空売上計上の場合はどうなるでしょうか?
売上については、その期限りとなるのですが、そのしわ寄せが貸借対照表に表れてきてしまいます。
・売上高 → 損益計算書に記載される → 損益計算書の場合、翌期繰り越しされないため、翌期まで引きずらない
・売掛金 → 貸借対照表に記載される → 翌期以降、実際に入金になれば、貸借対照表から消える(=入金がない限りはずっと残り続ける)
つまり、架空に計上された売上は損益計算書に記載され、利益となりますが、同時に「売掛金」が貸借対照表に記載され、実際に入金等されるまで、ずっと記載され続けます。
単純に売掛金が消せるかというと、複式簿記の原理から、すべて「損失」になってしまい、結局売上を計上した意味がなくなってしまうのです。
架空売り上げをどのように解消するのか
結局、貸借対照表に残り続ける売掛金の処理に困ることになります。解消方法は主に以下3つです。
・翌期の売上を「売上」とせず、前期計上した売掛金の入金があったものとして処理する
→この場合、翌期の売上が本来よりも低くなるため、利益が減少してしまいます。
・売掛金をいったん費用に振り替える
→上記同様、余計な費用が計上され、利益が減少してしまいます。
・そのまま計上しておく
→翌期の利益は減少しないですが、実態のない売掛金が貸借対照表に残り続けます。何らかの処理をしない限りは貸借対照表に残り続けます。税務申告書に添付する勘定科目内訳書を連年で比較すると、売掛金が残り続けていることが明白になり、金融機関などは粉飾決算を行った事実を簡単に把握してしまいます。
やはり抜け出すのが難しい粉飾決算
いったん架空売り上げを計上してしまうと、上記のとおり解消が非常に難しくなります。もちろん、売上が急激に回復すれば、ある程度飲み込むことは可能です。
例; 平成25年売上 1000 平成26年売上 900 平成27年売上 ?
仮に平成26年に前年からの売上減少分100を補うため粉飾決算したとします。この粉飾を飲み込み、さらに売り上げを平成25年並みとするためには、平成27年の売上はいくらあればよいでしょうか?
答えはもちろん、1,100です。
平成25年に比べれば100の増加(10%増し)なので大したことはないと思うかもしれません。しかし、平成26年に100売上が落ち込んでおり、そのような状況で平成26年に比べて売り上げを122%(900→1100)伸ばす必要があるのです。平成27年の売り上げが仮に平成26年並みとすれば、平成27年の売り上げは800まで落ち込み(平成26年の粉飾100を飲み込む前提)、結果的に、また架空売り上げ200を計上してしまうことになるのです。
一度実行してしまうと抜け出すのが非常に難しくなります。