1円ストックオプションとは

1円ストックオプションとは

1円ストックオプションとは、1円で株式の権利を取得できる権利をいいます。

例えば、時価が1株500円の株式について1円ストックオプションの権利を得た場合、1円を支払うだけで、500円相当の株式を取得することができます(うらやましい。。。)。つまり1株あたり499円も得することになります。

この1円ストックオプションは、会社の役員に対する退職金代わりとして、多くの上場会社で導入されています。これまでは「役員退職慰労金」という名目で退職金を支払うケースが多かったのですが、在籍年数に応じて年功的に支払うものであることから、業績向上などのモチベーションにつながらず、外部株主などからの批判などを受けて、最近では1円ストックオプションを付与するケースが増えています。

1円ストックオプションの課税関係

当然ですが、1円ストックオプションで得た利益は、課税されます。ただし、1円ストックオプションの権利をもらった時点では基本的には課税されず、権利を行使した段階で課税されます。また、取得した株式を譲渡した場合には、譲渡利益に対して譲渡所得が課税されます。

<権利行使時>
時価500円のときに1円ストックオプションの権利を行使・・・・500円ー1円=499円 が給与所得 あるいは 退職所得となる

権利行使時の課税が給与所得となるか、退職所得となるかの判断ですが、退職を起因としていれば退職所得となり、税金上は有利となります。1円ストックオプションは、通常は権利行使までは譲渡禁止とされ、退職後10日間など期間を行使できる期間を限定することで退職所得として取り扱われるように設計をするケースがほとんどです。

<株式譲渡時>
時価700円の時に株式を譲渡・・・700円-500円=200円に対して譲渡所得が課税される

 

次回は、最近新たに導入されているストックオプションについてご紹介します。

 

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